変形ツール
ギズモで拡大縮小と回転をし、アンカーを動かします。傾ける、遠近をつける、自由な形にゆがめる、ワープで曲げることもでき、複数のレイヤーをまとめて、あるいはそれぞれの基準点で変形できます。
変形ツール(Ctrl+T)は、選択の周りに八つのハンドルが付いた枠を出します。ハンドルをドラッグすれば拡大縮小、角の少し外をドラッグすれば回転、黄色い十字をドラッグすれば、すべてが回る基準点が動きます。
移動と変形は重なるところがあります。どちらもレイヤーを動かし、どちらも Ctrl か Shift で複数選択でき、どちらも矢印キーで少しずつ動かせます。拡大縮小と回転のギズモを描き、「ゆがみ」「遠近法」「自由な形に」「ワープ」のモードを持つのは変形だけで、ブーリアンのボタンを持つのは移動だけです。右クリックでは、どちらも同じキャンバスメニューが開きます。どちらも選んでいるレイヤーのモーションパスを見せ、どちらでもそのキーを右クリックすると、そのキーのメニューが開きます。
ギズモ
四隅のハンドルと四辺のハンドルが、青い縁の白い四角として枠に乗ります。角は縦横を同時に拡大縮小します。上下の辺の真ん中にあるハンドルは縦だけ、左右の辺の真ん中にあるハンドルは横だけを変えます。
枠はレイヤー自身の軸に従います。だからすでに回してあるレイヤーは、画面ではなく自分の辺に沿って拡大縮小します。回した長方形は長方形のままです。
回転の帯は、各コーナーハンドルのすぐ外側のリングです。もう少し外へ動かすと、カーソルがその角の回転の矢印に変わります。押す前にカーソルの形が結果を教えてくれます。縦の拡大縮小、横の拡大縮小、角の拡大縮小、回転、アンカーで、それぞれ形が違います。
アンカー
黄色い十字がアンカーで、拡大縮小と回転が起きる中心です。ギズモの中でつかむ優先度がいちばん高いので、ハンドルと重なっていても拾いやすくなっています。これをドラッグすると、絵は動かずにアンカーだけが動きます。レイヤーの位置が打ち消すので、見た目には何もずれません。
アンカーをドラッグしている間に Ctrl を押すと、バウンディングボックスのおなじみの九つの位置に吸着します。四隅、辺の中点、中心です。Ctrl を押している間、この九つの点が描かれます。
小さなものが十字に隠れてつかみにくいときは、ピボット表示をオフにしてください。アンカーは働き続けます。描かれなくなり、つかめなくなるだけです。
オプション
| 項目 | 初期値 | 何をするか |
|---|---|---|
| モード | 自由 | ハンドルが何をするかを決めます。自由、ゆがみ、遠近法、自由な形に、ワープのどれかです。下の「モード」を見てください |
| ピボット中央 | オン | アンカーを中心に拡大縮小と回転をします。オフだと、ドラッグしているハンドルの反対の角が基準点になります |
| 個別に | オフ | 複数のレイヤーを選んでいるとき、一つの共通の枠ではなく、それぞれ自分の基準点で変形します |
| 子をロック | オフ | 親が動いても子はその場に留まります |
| ピボット表示 | オン | アンカーの十字を描きます。小さなものをつかみやすくしたいときはオフにします |
| モーションパス | オン | アニメモードで、選んでいるレイヤーのモーションパスを見せます。移動ツールと同じ設定です。編集モードではグレーです |
何かを選んでいるかぎり、バーの左端に主となる選択レイヤーの名前が出ます。
モード
| モード | ハンドルが何をするか |
|---|---|
| 自由 | 上で説明したとおり、拡大縮小と回転をします |
| ゆがみ | 辺のハンドルが、その辺を辺の向きに沿って滑らせます。枠は平行四辺形のまま傾きます |
| 遠近法 | 角がその辺に沿って動き、同じ辺のもう一方の端の角が逆向きに動きます。枠は片側へ向かってすぼまります |
| 自由な形に | どの角も、ドラッグした先へそのまま動きます。辺のハンドルは、その辺の両端の角をまとめて動かします |
| ワープ | 十六の点のグリッドで絵を曲げます。つかむのは四隅で、それぞれが辺に沿って二つのハンドルを持ち、角を動かすとそのハンドルも一緒に動きます。内側の四つの点は、絵そのものをドラッグしたときに付いてきて、つかんだところから絵が曲がります |
ラスターセルレイヤーかピクセルレイヤーでピクセルの選択範囲が生きているときは、モードが形を変えるのは選択したピクセルです。結果がレイヤーに描き込まれるのは適用したときだけです。それまではどの変更も元のピクセルからリサンプリングし直されるので、何度行ったり来たりしても画質は落ちません。
浮いたピクセルでは、ゆがみのモードの角のハンドルがその角だけを辺に沿って滑らせ、遠近法のモードの辺のハンドルがゆがみと同じように辺を滑らせます。ゆがみの辺をドラッグするときに Alt を押さえると、枠は真ん中を軸に傾きます。レイヤー全体なら、アンカーを軸に傾きます。
ピクセルの選択範囲がなければ、モードは選んでいるレイヤー全体の形を変えます。レイヤーの種類は問わず、絵そのものには手を付けません。ゆがみはレイヤーの傾斜 X と傾斜 Y として、遠近法、自由な形に、ワープはレイヤーの「変形」として記録されます。どちらもプロパティパネルとタイムラインに出て、ほかのプロパティと同じようにキーフレームを打てます。プロパティの「変形」の行にあるリセットを押せば、この変形はまるごと外れます。
ゆがみと自由な形にには、それぞれ専用のオートキーのチャンネルがあり、どちらも初期状態で立っています。編集 ▸ オートキーのチャンネル とタイムラインのオートキーのポップアップにあります。
浮いたピクセル
ラスターセルレイヤーかピクセルレイヤーにピクセルの選択範囲があるあいだ、バーにはアンチエイリアス、左右反転、上下反転、適用、キャンセルが加わり、ピボット中央、個別に、子をロック、ピボット表示がグレーになります。適用とキャンセルは、ピクセルが持ち上がると使えるようになります。最初のドラッグ、矢印キー、反転、数値の入力のどれでも持ち上がります。Enter でも適用でき、Esc でもキャンセルできます。アンチエイリアスをオフにすると、ピクセルはぼけずにくっきりと置かれます。ドット絵に向いているのはこちらです。ピクセルモードでは、いつでもそう置かれます。
枠が平行四辺形のままなら、バーの W、H、回転、傾斜 X の欄がそれを数値で示し、入力すればそのとおりに変わります。W と H は持ち上げたピクセル自身の大きさに対するパーセントで、傾斜 X は -85 から 85 度です。遠近法やワープを掛けたあとは、一つの大きさや角度では表せないので、これらの欄はグレーになります。
浮いたピクセルのまわりの枠は、細い青の輪郭に小さな白いハンドルが付いたものです。四隅に四角、各辺の中央に点、そして上端の上に回転用の丸いつまみがあります。どのモードでも見た目は同じで、明るい絵の上でも見えたままです。ピクセルを変形しているあいだはキャンバスの端が隠れるので、枠の一部と見間違えることはありません。
複数のレイヤーをまとめて
個別にがオフのとき(初期状態です)、一つの枠が選択全体を包み、どのレイヤーも共通の基準点のまわりを回ります。物の集まりを共通の中心で回したいときはこれです。一度グループを回すと、枠は画面向きに戻らず、回った角のままになります。
個別にがオンだと、各レイヤーは自分の枠で判定され、自分のアンカーのまわりで変形します。まわり込みはありません。ボタン五つをその場でそれぞれ 80% に縮めるような作業が、まさにこれです。
修飾キー
| Shiftハンドルをドラッグ | 比率を保って拡大縮小する |
| Shift回転 | 15 度ずつに吸着する |
| Altドラッグ | 「ピボット中央」の設定に関わらず、このドラッグだけ中心を基準にする |
| Altレイヤーをドラッグ | 複製をその場に残して、コピーのほうをドラッグする |
| Ctrlアンカーをドラッグ | アンカーを九点のグリッドに吸着させる |
| Ctrl または Shiftクリック | 選択に足す、または外す |
| 矢印キー | 1 単位動かす。Shift を押していれば 10 単位 |
| Ctrl角をドラッグ | 浮いたピクセルで、どのモードでも自由な形にゆがめる |
| Ctrl辺をドラッグ | 浮いたピクセルで、どのモードでもその辺を自由に動かす |
| Shift浮いたピクセルの内側をドラッグ | 移動を一つの軸に限る |
| CtrlShift辺をドラッグ | 浮いたピクセルで、どのモードでも傾ける |
| CtrlAltShift角をドラッグ | 浮いたピクセルで、どのモードでも遠近をつける |
Alt はドラッグの各フレームで読み直されます。だから回している最中に押したり離したりすると、基準点がその場で入れ替わり、角度も計算し直されるので、何も飛びません。
頂点を変形する
ノードツールで頂点を選んでから Ctrl+T を押すと、頂点の選択が一緒に付いてきて、ギズモはレイヤー全体ではなくその点を包みます。そのまま拡大縮小や回転をすると、アンカーとそのハンドルが一緒に動きます。パスの一部だけを、ほかに触らずに拡大縮小したいときに早い方法です。枠は画面上でドラッグに付いてきます。回転したレイヤーでも、回転や反転した表示でも、いくつものシェイプで点を選んでいても同じです。シェイプの内側の輪郭の点も枠に数えられます。点を一つしか選んでいないときは拡大縮小も回転もしようがないので、枠は描かれません。A でノードツールに戻せば、同じ選択がそちらへ返されます。
このツールがしないこと
ロックしたレイヤーや隠したレイヤー、それにカメラには、ギズモは描かれません。ラスターセルレイヤーかピクセルレイヤーにピクセルの選択範囲があるあいだは、代わりに選択範囲自身の枠が出ます。「浮いたピクセル」を見てください。
ドラッグ中に数値は出ません。正確な値が要るときは、プロパティの変形の欄に入力してください。
スナップは選択を動かすときには効きますが、拡大縮小、回転、アンカーのドラッグでは効きません。
ゆがめたレイヤーやワープしたレイヤーも、クリックで選ぶときの当たり判定は、ゆがめる前の枠の内側のままです。