自動選択ツール
色をクリックすると、それに近いものすべてがピクセルの選択範囲になります。相手はアクティブなレイヤーです。ラスターのセルでも、ベクターの作画でも、合成された絵でも同じです。
自動選択ツール(W)はクリックする道具です。ドラッグするものはありません。クリックしたピクセルから外へ広がっていき、一致した領域をピクセルの選択範囲に変えます。動く点線で描かれる、選択範囲ツールが作るのとまったく同じ種類の選択範囲です。
拾う相手は、いつでもそのときアクティブなレイヤーです。ほかのレイヤーのビットマップへ落ちることはありません。アクティブなレイヤーがラスターでないとき、以前はそうなっていました。
| W | 自動選択ツール |
| クリック | ツールオプションバーで決めた組み合わせのモードを使う |
| Shiftクリック | 選択範囲に足す |
| Altクリック | 選択範囲から引く |
| ShiftAltクリック | 選択範囲と重なるところだけを残す |
自動選択が何を読むか
| アクティブなレイヤー | 何を拾うか | 広がりがどこで止まるか |
|---|---|---|
| ラスターセル | 見えているセル自身のビットマップ | セルの端 |
| シェイプ、ベクターセル、ピクセル、グループ、画像 | そのレイヤーだけを、単独でキャンバスと同じ大きさの画像に描いたもの | キャンバスの端 |
| 何も選んでいないとき | 合成された絵。キャンバスに見えているとおりの、表示中のすべてのレイヤー | キャンバスの端 |
ラスターセルのレイヤーは、大きさの決まった本物のビットマップを持っています。だから広がりはそのセルの中を走り、セルが境目になります。それ以外のレイヤーの種類には読むべき一枚のビットマップがなく、ピクセルレイヤーやベクターレイヤーには決まった広がりすらありません。そこで自動選択は、そのレイヤー一枚をキャンバスの枠に描き出し、そちらを流します。すると世界座標がサンプルと一対一で合うので、外側の境目もただで手に入ります。何もないところをクリックすればページから絵を引いた分が、絵をクリックすればそのシルエットが選ばれます。
許容値
| 項目 | 範囲 | 初期値 |
|---|---|---|
| 許容値 | 0 から 100% | 16% |
許容値は、クリックした色からどれだけ違っていても一致とみなすかです。比較はアルファも含めてチャンネルごとに行われるので、すべてのチャンネルで近くなければなりません。0% では完全に同じ色だけが拾われ、値を上げるとすべてのチャンネルの範囲が同時に広がります。
広がりはいつも隣接です。直接つながっているピクセルを伝わって進み、許容値の外にある最初の縁で止まります。隣接しないものまで選ぶオプションはありません。
選択範囲を組み合わせる
ツールオプションバーのモードのドロップダウン、つまり置換、追加、減算、交差が、ふつうのクリックで何が起きるかを決めます。Shift、Alt、Shift+Alt を押せば、そのクリックだけ上書きできます。選択範囲ツールと同じ修飾キーです。
モードは選択範囲ツールと自動選択ツールで共有されます。Photoshop の共有のしかたと同じで、組み合わせのモードは一つのツールではなく選択範囲のものです。だから一度追加にしておけば、次にどちらの選択ツールを持っても効き続けます。
あとから選択範囲を編集する
自動選択にも、選択範囲ツールと同じマスク編集の一群が付いています。拡張、縮小、ぼかし、反転、選択解除です。だから自動選択で作った選択範囲も、ツールを持ち替えずに広げたりやわらげたり反転したりできますし、選択枠で作った選択範囲とも自由に組み合わせられます。どちらも同じマスクに書き込んでいるからです。
マスクはキャンバスに縛られません。ページの端を越えて広がったピクセルレイヤーは、その外側でも選べますし、組み合わせるときも前の選択範囲がページに切り取られずに同じマスクの中に残ります。
自動選択を取り消す
自動選択のクリックは、マスクを置き換えたときも、足したり引いたり交差させたりしたときも、それぞれがヒストリーの一段になります。Ctrl+Z を押せば前のマスクがそのまま戻り、ヒストリーには「ピクセルを選択」「選択範囲を変更」「ピクセル選択を解除」と名前が付きます。
何も起きないとき
- 拾う画像の外側をクリックしたとき。たとえばキャンバスより小さなラスターセルの外です。
- アクティブなレイヤーが隠されているかロックされていて、拾える編集対象がないとき。
- どのピクセルも一致しなかったとき。この場合は選択範囲が空になります。
Shift と Alt のほかに、自動選択にダブルクリックの働きもスナップもありません。選択範囲が生きている状態で右クリックすると、ピクセル選択のメニューが開きます。