ドキュメント レイヤー

モーションブラー

二つのスイッチで、動いているレイヤーをその移動分だけ引き伸ばします。シャッター角度、位相、サンプル数で、尾の見え方とレンダリングの重さが決まります。

モーションブラーは、動いているレイヤーをその移動分だけ引き伸ばします。だから速いパンや素早い動きが、くっきりしたポーズのちらつきではなく、つながった動きとして見えます。

これを開けるスイッチは二つあります。タイムラインのツールバーにあるシーン全体のモーションブラーの切り替え(プロジェクト設定のモーションブラーと同じスイッチです)と、レイヤーごとのモーションブラーの点です。点はタイムラインの専用の列にあります。まずシーンのスイッチを入れて、それから本当にぼかしたいレイヤーだけをオンにしてください。ほかはくっきりしたままです。

レイヤーのスイッチは、その中のすべてのレイヤーにも効きます。グループ、メッシュ、キャラクターの一番上のレイヤーでオンにすると、抱えているレイヤーもすべてぼけるので、たくさんのレイヤーでできたキャラクターも一か所でオンにできます。中のレイヤーの点は薄く表示されるので、そのブラーがどこから来ているかが分かります。

レイヤーがぼけるのは、シーンのスイッチがオンで、自分のスイッチか自分が入っているレイヤーのスイッチがオンで、しかも実際に動いているときだけです。つまり、位置、回転、スケールのいずれかにキーフレームが二つ以上あるか、パスに追従の進行度か弾力にキーフレームが二つあるか、点が変形するシェイプに頂点のキーフレームが二つあるか、メッシュレイヤーにメッシュ変形のキーフレームが二つあるか、ボーンが動かしていることが条件です。ボーンが動かすというのは、ボーンにバインドした点、中の絵を自分で動かすリグ、ボーンへのリンクのことです。頭の中の目のように、動くシェイプの中のシェイプも一緒にぼけます。まったく動かないレイヤーには引き伸ばすものがないので、スイッチに関わらずくっきり描かれます。

ブラーはレイヤーがどこにあっても効きます。リストのいちばん上でも、グループの中でも、マスクの下でも、3D レイヤーでも同じで、3D レイヤーでは傾いた絵が実際の動きに沿ってぼけます。シンボルの中では、シンボル自身の再生に従います。止まっているシンボルはくっきりしたままで、逆再生しているシンボルは逆向きにぼけます。レイヤー自身のエフェクトやグラデーションの塗りも一緒にぼけ、色を保ちます。

パスに沿って進むレイヤーは、まっすぐではなくカーブに沿ってぼけます。弾力があれば、ブラーもレイヤーと一緒に曲がります。

シャッター角度、位相、サンプル数

これらはフレームレートやキャンバスサイズと並んで、プロジェクト設定にあります。効くのはプロジェクト全体で、レイヤーごとではありません。

設定初期値範囲何をするか
シャッター角度180°0 から 720°そのフレームの動きのうち、どれだけを取り込んで引き伸ばすか。180° は映画で昔から使われる値で、360° なら 1 フレーム分の動きをまるごと覆います
シャッター位相0°-360°〜360°その窓を、フレームに対して前後にずらします
サンプル数162 から 64尾に混ぜ込むフレーム間の位置の数。増やすほど尾がなめらかになり、レンダリングは遅くなります

後ろに引く残像

ブラーのサンプルは、いまのフレームから後ろへさかのぼって取られます。シャッター位相が 0 のとき、窓はシャッターが開いた瞬間から今この瞬間までを覆い、その先へは伸びません。だから尾は進行方向の後ろに残り、ポーズの周りに均等に広がったりしません。

速度はフレームからフレームで測ります。だから同じキーフレームが二つ並んで止まっているところは、ブラーがきっちりゼロになります。動きの最初と最後のフレームがくっきりしているのも、そこにはまだ引き伸ばす動きがないからです。

どれだけ重いか

再生、タイムラインのスクラブ、エクスポートは、どれもプロジェクト設定のサンプル数を使います。だからフレームは、タイムラインが動いていても止まっていても同じに見えます。再生が重いと感じたら、サンプル数を下げてください。1 フレームで少ししか動かないレイヤーは、設定より少ないサンプル数で描かれることがあります。増やしても見た目がまったく変わらないからです。

ブラーの掛かったフレームも、ほかのフレームと同じようにフレームキャッシュに残るので、ループ再生でブラーの負担がかかるのは最初の一周だけです。頂点、ボーン、レイヤー、モーションパスをドラッグしている間、自分の点の変形、ボーンのリグ、パスに追従でぼけるレイヤーはくっきり描かれ、離すとまたぼけます。だから編集がマウスを動かすたびに止まることはありません。

キャンバスは、すでに描いたものを再利用もします。レイヤーエフェクトは、そのレイヤーが変わらないかぎりフレームをまたいで保持され、モーションブラーのもとでは 1 フレームに一度だけ計算されます。モーションブラーは、動きに合うところでは、パスに沿って動かしたレイヤーの一枚の絵から描かれます。書き出しでは、今までどおりすべてのフレームを丸ごと計算します。

表示のズーム、スクロール、回転でも同じです。表示が動いているあいだ、そのブラーはくっきり描かれ、表示が落ち着くとすぐに戻ります。

ラスタライズは、モーションブラーをピクセルに焼き込みません。ブラーはレイヤーの動きから生まれるもので、アニメーションと一緒に残ります。

見え方

見えているものが、そのままエクスポートされます。モーションブラーはビューポートでもどのズームでも生で見えますし、どのエクスポートにも出ます。プレビュー専用やレンダリング専用のモードはありません。