ドキュメント 出力

アルファと透過

どのエクスポート形式が透過を保てるか、ストレートと乗算済みの違い、マットは何のためのものか、そして決める前に結果を確かめる方法をまとめます。

Celas Studio のキャンバスは、作業している間はいつでもアルファチャンネルを持っています。エクスポートしたときに何が残るかは、選んだ形式で完全に決まります。そっくり保てるもの、まったく表せないもの、そして硬い、あるかないかだけの版を保つものがあります。

どの形式が保てるか

形式アルファ
PNG(静止画、連番、シート)あり。可逆
WebP(静止画、連番、シート)あり
JPEG、BMPなし。いつでも平らにされます
MOV(QuickTime)あり。ストレートだけ
WebM(VP9)あり
アニメーション WebPあり
MP4(H.264 / HEVC)なし。チャンネルの操作が RGB に固定されます
アニメーション GIF硬い切り抜きだけ。下を見てください。やわらかい透過ではありません

静止画、連番、スプライトシートでは、背景にキャンバスの色、黒、白、透過が並びます。透過が出るのは PNG と WebP だけです。JPEG と BMP には入れておく場所がないからです。そのどちらかを選ぶと、ダイアログがはっきり言います。「JPEG は透過を保存できません。キャンバスの色でエクスポートします」と出て、BMP も同じように出ます。画像は背景で決めた色の上に平らにされるので、透過した静止画が要るなら、先に形式を PNG か WebP に切り替えてください。

動画では、透過は背景ではなくチャンネルの操作に住みます。RGB + アルファに設定してください。これが使えるのは MOV、WebM、アニメーション WebP だけです。MP4 はこの操作をグレーにして RGB を強制します。H.264 も HEVC も、そもそもアルファチャンネルを運べないからです。透過した動く絵が要るなら、ほかの設定が何であれ MP4 は選択肢になりません。

GIF は特別な場合

GIF はパレットの一つを完全な透明として取り分けていて、ピクセルはそこに入るか入らないかのどちらかです。中間のアルファはありません。やわらかい縁やドロップシャドウは、硬くて少しぎざぎざの切り抜きになります。きれいな縁が欲しいときは代わりに MOV、WebM、アニメーション WebP でエクスポートして、GIF は切り抜きが気にならない手早い確認のために取っておいてください。

ストレートと乗算済み

チャンネルを RGB + アルファにすると、ストレートと乗算済みの二つを持つカラーの操作が出てきます。保存する透過は同じですが、その下の色の持ち方が違います。そしてこの選択は、クリップをほかのものの上に合成するときに効いてきます。

  • ストレートは、アルファチャンネルとは独立に、RGB の値を塗ったとおりに保ちます。だから半透明の赤いピクセルは、いまでも全力の赤として、その隣に 50% のアルファを添えて保存されます。
  • 乗算済みは、アルファが下がるにつれて色をマットの色へ寄せていきます。だから黒いマットの上の半透明の赤いピクセルは、暗い赤として保存されます。合成や再生のソフトによってはこちらを求めますし、アルファを正しく扱えないソフトでやわらかい縁のまわりに出る白っぽいにじみを防げます。

初期値はストレートです。ファイルを渡す先のソフトが求めるときにだけ、乗算済みへ切り替えてください。

マット

乗算済みを選んだ瞬間、背景の操作がマットに変わります。キャンバスの色、黒、白が並び、透過はけっして出ません。乗算済みは、縁に混ぜ込むための本物の色を必要とするからです。実際にクリップを重ねる予定の背景を選んでください。近いほど縁がきれいになります。ストレートを選ぶと、この操作はまるごと消えます。ストレートのアルファは色と透過を分けて持っていて、マットを取る相手がないからです。

結果を確かめる

動画とアニメーション GIF のダイアログは、どちらも生のプレビューを再生し、透過しているところの後ろに 8 ピクセルの市松模様を敷きます。だからエクスポートを押す前に、何が残って何が残らないかがそのまま見えます。GIF のプレビューは、最終ファイルが受けるのと同じ減色の処理を通っているので、そこで見えているものがそのまま手に入ります。

ファイルを書いたあとは、そのアルファチャンネルを理解するアプリで開いて確かめてください。Celas Studio には、エクスポートしたファイルの透過をあとから見直す仕組みはありません。あるのは、エクスポートする前のダイアログのプレビューだけです。